米国好決算 × 日本関連株 の検証
「米国企業の好決算は、取引先の日本企業の株価に波及するはず」という自分の仮説を、6年分のデータで検証して否定するまでの記録。
検証の記録であり、投資の助言ではありません。
立てた仮説
- 米国企業が好決算を出す
- その企業と取引のある日本企業も、業績への期待が高まるはず
- だとすれば、日本企業の株価が上がる前に買えるのではないか
どの日本企業がどの米国企業と取引しているかは、有価証券報告書という公開書類の 「主要な取引先」欄から特定できる。ここを手がかりにした。
やったこと
対応表を作り、決算発表のたびに候補を自動で洗い出し、 過去6年分・340回の売買を再現して、本当に儲かったのかを確かめた。
確かめるときに気をつけたのは2つ。
後知恵を使わない。 当初は過去のニュースを検索して再現するつもりだったが、 それでは「後から見て上がった銘柄」を無意識に選んでしまう。 決算の日付と数字を機械的に取得し、その時点で分かる情報しか使えない構造に作り替えた。
相場の上昇分を差し引く。 株式市場全体が上がっている時期は、何を買っても儲かる。 市場全体の値動きの影響を取り除いた後に、この戦略独自の利益が残るかを見た。
結果
| 見方 | リターン |
|---|---|
| そのまま見た場合 | +1.52% |
| 相場の影響を差し引いた後 | -0.44% |
差し引くと、利益は消えてマイナスになった。
決め手は2023年だった。その年の成績は +5.20% で、一見すると成功している。 だが同じ期間、何も考えずにTOPIXに連動する商品を買っていれば +4.70%。 儲かって見えた分は、ほぼ全部が相場の上昇だった。
利確と損切りの幅を30通り試しても25通りがマイナス。 出口をどう変えても勝てないことがはっきりした。
畳んだ
週次で動かしていた候補の抽出も止めた。
負けた理由ははっきりしている。買う一方の設計では、相場全体の動きがそのまま乗ってしまう。 取引先どうしの関係を本当に確かめたいなら、買いと売りを同時に持って、 相場の影響を打ち消す形にする必要があった。
残ったもの
仮説は死んだが、「儲かって見える数字」を自分で潰す手順が残った。
そのまま見た数字だけを信じていれば、この戦略は成功したことになっていた。 実際に自分の資金を入れ、相場が反転したところで負け始め、 理由が分からないまま終わっていたはずだ。
検証の仕組みは仮説を差し替えられる作りにしてあるので、次の仮説にそのまま使える。